ギャラップ認定クリフトンストレングスコーチ(2025年取得・Gallup公式プロフィール)。東証プライム企業で管理職・マネジメントを経験し、営業実績で全店1位を複数回達成。これまでに500回以上のコーチングセッションを実施しています。
仕事で何かが引っかかっていても、理由をうまく説明できない日があります。まずは気になる場面から、出来事、受け止め方、自分の希望を分けて書く方法があります。この記事では、仕事のモヤモヤを書き出し、次に確認することや頼みたいことを選ぶ3つのステップを紹介します。価値観の整理は、必要な材料の1つとして扱います。

「モヤモヤ」は、心からのサインです
朝、仕事に向かう足が少し重い。がんばっているのに満たされない。辞めたいわけではないけれど、このままでいいのかもわからない——。こうしたはっきりしないモヤモヤは、多くの働く人が抱えています。
何が気になるのか、すぐには説明できないこともあります。仕事の量、情報の不足、人とのやり取り、自分が望んでいたことなど、関係しそうな材料を分けて見ていきます。最初から理由を1つに決めず、気になる場面を短く残すところから始められます。
実際、厚生労働省「令和5年労働安全衛生調査(実態調査)」でも、仕事や職業生活に強い不安・悩み・ストレスを感じている労働者は82.7%にのぼると報告されています(厚生労働省調査結果)。Gallup社の調査でも、日本で仕事に前向きに関われている(エンゲージしている)人の割合は8%にとどまり、世界的に見ても低い水準です(Gallup調査)。モヤモヤを抱えているのは、決してあなただけではありません。
なぜ、一度の診断では仕事のモヤモヤが晴れないのか
「自分に合う仕事は?」と適職診断や自己分析ツールを試した人も多いはずです。傾向をつかむ入り口としては役立ちます。同時に、診断は一枚の写真のようなもの——ある瞬間のあなたを切り取ってくれますが、日々揺れ動く「今日のモヤモヤ」までは映してくれません。
本当のモヤモヤは、上司との一言、任された仕事の中身、忙しさの波といった毎日の具体的な場面で立ち上がります。だからこそ、それをほどく鍵も、一回の診断ではなく、毎日の小さな振り返りの中にあります。価値観は動画のように、時間をかけて輪郭が見えてくるものです。
モヤモヤを言葉にする3ステップ
ステップ1|「いつ」モヤっとしたかを、その日に書き留める
まずは、どの出来事が気になったかを1つ選びます。「担当する作業が増えた」「提案の返事を待っていた」など、自分で分かる範囲で書けます。最初から原因を説明する必要はありません。以下は説明用の架空例です。
| 出来事 | 受け止めた意味 | まだ分からないこと |
|---|---|---|
| 担当する作業が増えた | 自分だけに任されている気がした | 全体の分担と優先順位 |
| 提案への返事がなかった | 内容を評価されていない気がした | 相手が確認を終えたか |
受け止めた意味を分けることは、気持ちを否定することではありません。相手の意図を決めつけず、何が確認できているかを見ます。明確に起きた問題まで、自分の受け取り方だけの問題にしないでください。
ステップ2|その裏にある「大切にしたいこと」を探す
出来事を書いたら、「戸惑う」「悔しい」など、今の自分に近い気持ちの言葉を仮に選べます。複数あっても、後で変わっても構いません。そのうえで、何を知りたかったか、どんな時間や分担を望んでいたかを具体的にします。
説明用の架空例なら、「配慮してほしかった」を「今の担当量を知ったうえで期限を相談してほしかった」と書けます。すべての気持ちに価値観の名前を付ける必要はありません。言葉の候補がほしい場合は価値観の一覧、経験から考えたい場合は価値観の見つけ方も参考にできます。
ステップ3|「今日できる小さな一歩」を1つ決める
次は、情報を確認したいのか、変更を頼みたいのかを分けます。説明用の架空例なら「今の作業と追加分では、どちらを先に進めますか」と確認できます。依頼をするなら「担当か期限を相談したいです」と調整したい点を伝えます。
仕事の量や権限など、自分の工夫だけで変えられない条件は、適切な相手への相談が必要です。個人の振り返りだけで、状況が改善すると約束する方法ではありません。私的なメモをすべて共有せず、相談に必要な事実を選べます。
返事をする直前は今伝える内容を選ぶ
気持ちが強く動いた場面では、まず何をいつまでに返す必要があるかを確かめます。業務上必要な連絡は行い、詳しい相談は別の時間に分ける方法があります。
説明用の架空例なら、「変更点を確認しました。今の期限内に修正する範囲を決めたいので、優先する箇所を教えてください」と今必要な確認を返します。変更が続くことへの困り事は、次の会話の目的として残せます。
既に言い過ぎた場合は、修正したい表現と、本来相談したかった内容を分けます。「先ほどの言い方は取り消します。伝えたかったのは、変更前に担当量を相談したいということです」と具体的に直す方法があります。相手がすぐ受け入れるとは限らず、返事を強要するものではありません。
表現を練習したい方には言いにくいことの伝え方の練習案内があります。相手の反応を保証する道具ではありません。威圧や安全に関わる問題がある場合は、直接の話し合いにこだわらず適切な相談先を使ってください。
仕事のモヤモヤを整理する対話:肯定と問い返し
モヤモヤを誰かに話すと、たいてい「わかるよ」「大丈夫だよ」と共感が返ってきます。それも支えになります。ただ、本当に前に進みたいときに効くのは、「あなたは何を大切にしたかったの?」とやさしく問い返してくれる相手です。答えを与えられるのではなく、自分の言葉で気づいたことは、深く腑に落ちて行動につながります。本音を安心して言葉にできるかどうかは、心理的安全性があるかどうかで大きく変わります。
自分と話すノートには、日々の記録、価値観のマップ、AIコーチとの対話があります。自分が何を確かめたいかを一般的な言葉で残し、次の問いを考える用途に使えます。勤務先や他の人の秘密情報は入力せず、AIの返答を相手の本音の判定には使わないでください。仕事と価値観を考えるには仕事の価値観、言葉が出ないときは価値観がわからないときの考え方も参考になります。
よくある質問(FAQ)
モヤモヤするのは、わがままなのでしょうか?
気になることがあるだけで、わがままだと決める必要はありません。気持ちの理由を1つに決めず、何が起きたか、どんな条件や進め方を望んでいたかを分けて書いてみてください。自分の希望と、相手や職場との調整が必要なことを整理できます。
転職すれば、モヤモヤは消えますか?
転職で働く条件が変わる場合はありますが、気持ちの変化まで保証されるわけではありません。今困っている場面と、仕事に求める条件を分け、転職先で確かめたいことを整理できます。現在の職場で調整や相談が必要な問題は、転職の検討と分けて扱ってください。
毎日書くのは続けられる自信がありません。
書く頻度や量は、自分の目的に合わせて選べます。気になる場面を短く残し、必要なときに見返す方法もあります。書くことで負担が増える場合は、中断したり別の相談方法を選んだりできます。
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今日のモヤモヤから、明日の選択が変わる
仕事のモヤモヤは、場面、受け止め方、希望に分けて整理できます。次に確認することや頼みたいことを1つ選んでみましょう。個人の言語化と、仕事の条件を調整するための相談は、両方の選択肢として持てます。
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コメント
コメント一覧 (3件)
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