
コーチングという言葉を、耳にする機会が増えました。けれど、実際に何をするものなのか、答えられる人は多くありません。
この記事では、コーチングの定義とやり方、そして研究で分かっている効果までを、出典つきでまとめました。
もし部下との1on1がうまくいかない、あるいは自分の考えを整理してくれる相手を探しているなら、最後まで読んでいただく価値があると思います。
執筆者:鶴田洋(つるた ひろし)/Gallup認定ストレングスコーチ
アプリ「自分と話すノート」を無料で試す
コーチングとは|答えを教えずに、本人の中から引き出す関わり方
コーチングの一言での定義
一言で言うと、コーチングとは「答えを教えるのではなく、本人の中から答えを引き出す対話」です。教える側と教わる側という上下関係ではなく、対等な立場で問いを重ねていきます。話す本人が気づき、自分で決めることを目的にしています。
国際コーチング連盟(ICF)の公式定義
世界最大のコーチング団体である国際コーチング連盟(ICF)は、コーチングをこう定義しています。原文は「Partnering with clients in a thought-provoking and creative process that inspires them to maximize their personal and professional potential.」です。
訳すと「クライアントとパートナーシップを結び、思考を刺激する創造的なプロセスを通じて、その人が仕事と人生の両面で自分の可能性を最大限に引き出せるよう働きかけること」となります。
「教える」ではなく「引き出す」が意味すること
「教える」は、知識や答えを持っている側から持っていない側へ渡す関わり方です。一方「引き出す」は、答えはすでに本人の中にあるという前提に立ちます。コーチは答えを渡す人ではなく、本人が自分の答えに近づくための質問を投げる人です。
コーチングが前提にしている1つの考え方=答えは本人の中にある
コーチングの土台にあるのは「人は誰でも、自分の課題を解決する力をすでに持っている」という考え方です。足りないのは知識ではなく、立ち止まって考える時間と、それを言葉にする相手であることが多いのです。
だからコーチは、助言をするより先に、聞くことに時間を使います。
コーチングとは簡単に言うと何か|3行で説明する
3行でまとめたコーチングの説明
1行目、コーチングは答えを教える場ではありません。2行目、コーチが質問をし、本人が自分の言葉で答えます。3行目、その対話を通じて、本人が次の行動を自分で決めます。
身近な例で言い換えると
たとえば道に迷った友人に、地図アプリの画面をそのまま見せるのがティーチングだとします。コーチングは、その友人に「どこに向かいたいの」「いま何が見えている」と聞きながら、本人が自分で地図を読めるようにする関わり方です。
答えそのものより、答えにたどり着く力を渡すイメージです。
これだけは押さえておきたい2つの言葉(クライアント・セッション)
コーチングを受ける本人のことを「クライアント」と呼びます。1回ごとの対話の時間を「セッション」と呼びます。
この記事でも、この2つの言葉をそのまま使います。
コーチングの意味と語源|「馬車」から来た言葉
coach の語源は「人を目的地まで運ぶ乗り物」
英語のcoachは、もともと「馬車」を意味する言葉でした。乗った人を、いまいる場所から行きたい場所まで運ぶ乗り物です。
その意味が転じて、人を「いまの状態」から「なりたい状態」へ運ぶ存在として、コーチという言葉が使われるようになりました。
スポーツから仕事へ広がった流れ
コーチという呼び方は、もともとスポーツの指導者を指す言葉として広まりました。選手の力を引き出し、目標に向かわせる役割です。
その考え方がビジネスの世界にも取り入れられ、人材育成の手法としてのコーチングが生まれました。
日本語の「コーチ」と、専門技術としてのコーチングの違い
日本語で「コーチ」というと、スポーツの指導者を思い浮かべる人が多いはずです。一方この記事で扱うコーチングは、対話によって本人の気づきと行動を引き出す、専門技術としてのコーチングです。
スポーツのコーチングと重なる部分もありますが、指導するというより問いかけるという点が特徴です。
コーチングとティーチング・カウンセリング・コンサルティングの違い

ティーチングとの違い=答えを渡すか、引き出すか
ティーチングは、知識やスキルを持っている人が、持っていない人に教える関わり方です。コーチングは、答えを渡すのではなく、本人の中から引き出します。
新人に業務の手順を教えるならティーチング、ベテランに次の一手を考えてもらうならコーチングが向いています。
カウンセリングとの違い=過去の回復か、これからの前進か
カウンセリングは、心の傷や悩みを扱い、過去の出来事からの回復を支える関わり方です。コーチングは、いまの状態から未来に向けて、これからどう動くかを扱います。
どちらも対話が中心ですが、向いている方向が違います。
コンサルティングとの違い=課題を解くのは誰か
コンサルティングは、専門家が課題を分析し、解決策を提示します。コーチングでは、課題を解くのは本人です。
コーチは答えを出す人ではなく、本人が答えを出すための場をつくる人です。
使い分けの目安(4つを1つの表にする)
| 関わり方 | 誰が答えを持つか | 向いている場面 |
|---|---|---|
| ティーチング | 教える側 | 手順や知識を伝えたいとき |
| カウンセリング | 専門家(回復を支える) | 過去の悩みや心の不調を扱うとき |
| コンサルティング | 専門家(解決策を出す) | 専門知識で課題を解きたいとき |
| コーチング | 本人 | 本人の中に答えがあり、それを引き出したいとき |
コーチングでは扱わない領域がある
コーチングは、医療や心理療法の代わりにはなりません。ICF倫理規定の4.3は、コーチングから受け取っている価値に変化の兆しがないか注意を払い、必要であれば別の専門家やリソースへの変更を検討すると定めています。
原文は「Remain alert to indications that there might be a shift in the value received from the coaching relationship and discuss this with the client. If appropriate, explore changes in the coaching relationship and/or the potential for a different coach, professional, or resource.」です。心身の不調が疑われるときは、コーチングより先に医療機関への相談が必要です。
コーチングの効果|研究で分かっている数字

5つの領域すべてで効果が確認されている
オランダの研究者Theeboomらが発表したメタ分析「Does coaching work?」は、組織で行われたコーチングの効果を調べたものです。その結果、コーピング・心理的な健康・仕事への態度・パフォーマンスやスキル・目標に向けた自己調整の、5つの領域すべてで有意な正の効果が確認されました。
掲載誌はThe Journal of Positive Psychologyです。
効果の大きさを数字で見る
効果の大きさは、効果量(Hedges’ g)という指標で示されています。
| 領域 | 効果量(Hedges’ g) |
|---|---|
| コーピング | 0.43 |
| 心理的な健康(well-being) | 0.46 |
| 仕事への態度 | 0.54 |
| パフォーマンス・スキル | 0.60 |
| 目標に向けた自己調整 | 0.74 |
数字が大きいほど、効果が大きかったことを示します。
職場のコーチングを17研究でまとめた結果
Jonesらは、職場のコーチングを扱った17件の研究をまとめたメタ分析を発表しています。組織の成果全体で見た効果量はδ=0.36でした。
内訳は、スキル系が0.28、感情や態度に関わる成果が0.51、個人レベルの成果が1.24となっています。掲載誌はJournal of Occupational and Organizational Psychologyです。
効果が出やすい条件・出にくい条件
同じJonesの研究では、効果が変わる条件も調べられています。社内コーチが行った場合のほうが、社外コーチより効果が大きい傾向がありました。
一方、多面評価(複数の立場からのフィードバック)を組み合わせた場合は、効果がむしろ小さくなりました。対面かオンラインか、セッションの回数や期間の長さでは、効果に差が出ていません。
数字の読み方の注意
ここで紹介した効果量は、「必ず効く」という意味ではありません。多くの人を平均したときに、これくらいの差が見られたという指標です。
「◯%改善する」という言い方に置き換えられるものではないので、その点は誤解のないようにしてください。
コーチングのメリット6つと、期待しすぎないほうがいい点
メリット1 自分で決めた行動なので続きやすい
誰かに指示された行動は、続かないことがよくあります。コーチングでは、本人が対話の中で自分の言葉で決めた行動になります。
自分で選んだという実感があるぶん、続けやすくなります。
メリット2 話しながら考えが整理される
頭の中だけで考えていると、同じところを堂々巡りしがちです。声に出して話し、質問を受けることで、考えが整理されていきます。
話し終えたときには、話す前より状況がはっきり見えていることが多いです。
メリット3 上司も部下も、同じ問題を別の角度から見られる
1つの問題でも、立場によって見え方は違います。コーチングの対話は、相手の見え方をそのまま聞く時間になります。
自分の見方だけでは気づけなかった角度から、問題を見直すきっかけになります。
メリット4 一度身につくと、他の場面でも使える
コーチングで身につく「聞く力」や「問いを立てる力」は、コーチングの場面に限りません。会議や家庭など、ほかの対話の場面でも使えます。
一度身につけると、長く役立つスキルになります。
メリット5 チームの中で人が育つ仕組みになる
コーチングを受けた人が、今度は誰かの話を聞く側にまわることもあります。そうやって聞く姿勢が広がっていくと、チームの中に人が育つ流れが生まれます。
一人だけが成長するのではなく、まわりにも波及していきます。
メリット6 相手の答えなので、納得感が残る
人から言われた答えより、自分で出した答えのほうが納得感は強く残ります。コーチングで出てくる答えは、常に本人の言葉から生まれたものです。
だから対話が終わったあとも、行動に移しやすくなります。
期待しすぎないほうがいい点3つ(時間がかかる・相性がある・知識が要る場面には向かない)
コーチングにも、期待しすぎないほうがいい点があります。
- 答えが本人から出てくるまでに時間がかかること
- コーチとの相性によって効果の感じ方が変わること
- 専門知識そのものを教えてほしい場面には向かないこと
そういう場面では、ティーチングやコンサルティングのほうが適しています。
コーチングのやり方|GROWモデルの4ステップ

GROWモデルとは
コーチングの進め方として、もっとも広く使われているのがGROWモデルです。サー・ジョン・ウィットモアが仲間とともに、1980年代後半から1990年代前半にかけて開発しました。
著書「Coaching for Performance」を通じて、世界に広まりました。
STEP1 Goal=どうなりたいかを決める
最初のステップは、Goal(目標)です。このセッションで何について話したいのか、どうなっていたら話してよかったと思えるのかを決めます。
ここが曖昧だと、あとの対話も曖昧になってしまいます。
STEP2 Reality=いまどうなっているかを見る
次のステップは、Reality(現状)です。いま実際に何が起きているのか、事実を確認します。
思い込みではなく、いまの状況をそのまま見ることが目的です。
STEP3 Options=やれることを並べる
3つ目のステップは、Options(選択肢)です。できそうなことを、できるだけ数多く並べます。
この段階ではまだ良し悪しを判断せず、選択肢を広げることを優先します。
STEP4 Will/Way Forward=何をするか決める
最後のステップは、Will(意志)またはWay Forward(次への道筋)です。並べた選択肢の中から、実際に何をするかを本人が決めます。
いつまでに何をするかまで具体的にすると、行動につながりやすくなります。
30分のセッションでの時間の配分の目安
30分のセッションであれば、GoalとRealityに前半の多くを使い、後半でOptionsとWillに進むという流れが目安になります。どのステップも均等に時間を割く必要はありません。
話の内容によって、柔軟に配分を変えて構いません。
コーチングで使う3つのスキル|傾聴・質問・承認

傾聴=相手の言葉をそのまま受け取る
傾聴とは、相手の話を評価したり途中でさえぎったりせず、そのまま受け取ることです。次に何を言おうか考えながら聞くのではなく、いま話されていることに集中します。
話す側は、ちゃんと聞いてもらえたと感じたときに、本音を話しやすくなります。
質問=注意の向きを変えるために使う
コーチングでの質問は、情報を集めるための道具ではありません。本人の注意の向きを変えるスイッチとして使います。
一度に聞く質問は1つだけにし、二択で相手を追い詰めないことが原則です。
承認=評価ではなく、見えた事実を返す
承認とは、良い悪いを判定することではありません。コーチから見えた事実や変化を、そのまま言葉にして返すことです。
「前回よりも具体的に話せていますね」というように、見えたことを返すのが承認です。
3つのうち、最初に練習するとよいのはどれか
3つのスキルの中で、最初に練習するとよいのは傾聴です。質問や承認は、相手の話をきちんと受け取れていて初めて生きてきます。
まずは最後まで話を聞き切ることから始めると、身につきやすくなります。部下面談で使える具体的な質問の型は、部下との面談で使える質問例50選で紹介しています。
コーチングの進め方の例|1on1での30分の流れ
最初の5分でやること
最初の5分は、今日話したいことを確認する時間です。軽い雑談から入り、緊張をほぐしながら本題に移ります。
今日のGoal(目標)を、ここで言葉にしておきます。
真ん中の20分でやること
真ん中の20分は、GROWモデルのRealityとOptionsにあたる時間です。いまの状況を聞き、やれることを一緒に広げていきます。
ここでコーチが助言をしすぎないことが大切です。
最後の5分でやること
最後の5分は、GROWモデルのWillにあたる時間です。話した中から、次に何をするかを本人に決めてもらいます。
決めたことを、コーチが復唱して確認します。
次回までのあいだにやること
セッションが終わったあとも、コーチングは続いています。本人は決めた行動を実際にやってみます。
次のセッションでは、その結果から話を始めます。続けるための1on1のやり方は、続く1on1のやり方と質問例テンプレートにまとめています。
コーチングが機能しないときの理由5つと、立て直し方
理由1 答えを持っている前提で聞いてしまう
コーチが「こう答えるはずだ」という前提で聞いていると、質問が誘導になってしまいます。本人の言葉より、コーチの予想のほうが優先されてしまうからです。
答えを決めずに聞く姿勢に戻すことが、立て直しの第一歩です。
理由2 一度に複数のことを聞く
1つの質問に複数の論点を詰め込むと、相手はどれに答えればよいか分からなくなります。結果として、表面的な答えしか返ってこなくなります。
質問は1つずつ、区切って聞くようにします。
理由3 評価される場だと相手が感じている
コーチングが評価の場だと感じられると、相手は本音を話さなくなります。安全に話せる場だと伝わって、初めて本音の対話が始まります。
評価のための対話ではないことを、態度で示す必要があります。
理由4 早すぎる助言をしている
本人が話し終える前に助言をしてしまうのは、コーチングでもっとも多い失敗です。自己否定が強いときや傷ついているときほど、まずは話を受けとめることが必要です。
助言は、本人の準備が整ってからでも遅くありません。
理由5 共感だけで終わって、次に進まない
共感は大切ですが、共感だけを繰り返していると対話が停滞します。受けとめが相手に届いたら、次の問いに進む必要があります。
立ち止まる時間と、前に進む時間の両方が必要です。
コーチングを学ぶ方法と資格|ICFの3段階

独学で始める場合にできること
コーチングは、まず本や記事で基本の考え方を知ることから、独学でも始められます。GROWモデルや傾聴・質問・承認といったスキルは、日常の会話の中でも練習できます。
身近な相手との対話で、少しずつ試していく方法があります。
講座・スクールで学ぶ場合
体系的に学びたい場合は、コーチングの講座やスクールを利用する方法があります。ロールプレイを通じて、実際のセッションに近い練習ができます。
資格取得を目指す講座であれば、あとで紹介するICFの基準に沿った時間数を満たせるものもあります。
ICFの資格は3段階
ICFのコーチング資格には、3つの段階があります。
| 資格 | コーチ教育 | 実践時間 | ほかの要件 |
|---|---|---|---|
| ACC(Associate Certified Coach) | 60時間以上 | 100時間以上 | パフォーマンス評価・ACC試験 |
| PCC(Professional Certified Coach) | 125時間以上 | 500時間以上 | パフォーマンス評価・PCC試験 |
| MCC(Master Certified Coach) | 200時間以上 | 2,500時間以上 | PCC保有が前提・パフォーマンス評価・MCC試験 |
日本には国家資格がない、という前提の押さえ方
コーチングには、日本の国家資格はありません。だからといって、それが怪しいという意味ではありません。
どの団体の資格か、どんな基準で認定されているかを、自分で確かめる前提で選ぶことが大切です。
コーチングが職場に広がっている背景|厚生労働省の数字で見る

約8割の事業所が人材育成に問題を感じている
厚生労働省の「令和6年度 能力開発基本調査」によると、能力開発や人材育成に関して何らかの問題があるとする事業所は79.9%、約8割にのぼります。前回の調査より0.1ポイント上昇しています。
この調査は、企業7,454社(有効回答率57.2%)、事業所7,218件(54.1%)、個人21,334人(42.2%)を対象に行われたものです。
いちばん多い問題は「指導する人材が不足している」
問題があると答えた事業所のうち、もっとも多かったのは「指導する人材が不足している」で59.5%でした。次いで「人材を育成しても辞めてしまう」が54.7%、「人材育成を行う時間がない」が47.4%となっています。
指導する人が足りないという課題は、コーチングという手法が広がる背景の1つと考えられます。
キャリアの相談を受けるしくみを入れる会社が急に増えている
正社員に対してキャリアコンサルティングを行うしくみを導入している事業所は49.4%で、前回より7.8ポイント上昇しました。正社員以外に対しても31.4%で、前回より6.7ポイント上昇しています。
どちらも大きな伸び幅で、キャリアについて対話する機会を増やす動きが広がっていることが分かります。社内でコーチングを取り入れる進め方は、ビジネスコーチングの効果と社内導入の進め方でも詳しく紹介しています。
世界のコーチの数と市場の規模
ICFが実施した2025年のGlobal Coaching Studyによると、世界のコーチ実務者の数は122,974人で、過去最多となりました。2023年の調査から15%増えています。
業界全体の売上は、直近1年で53億4,000万米ドルにのぼります。この調査は127か国、10,035件の回答をもとにしており、うち89%はコーチ本人からの回答です。
コーチングを受けるには|料金の目安と最初の一歩
受け方は大きく3つ(人のコーチ・AIコーチ・セルフコーチング)
コーチングの受け方は、大きく3つに分けられます。専門のコーチに依頼する方法、AIコーチを使う方法、そして自分自身に質問を投げかけるセルフコーチングです。
どれか1つに絞る必要はなく、組み合わせて使うこともできます。
料金は目的で決まる
コーチングの料金は、誰に依頼するか、どんな目的で受けるかによって幅があります。料金の目安やコーチの選び方は、コーチングを受けたい人の選び方と料金相場で詳しくまとめています。
最初の一歩は「何について話したいか」を1行書くこと
コーチングを受けるかどうか迷っているなら、まず「何について話したいか」を1行書いてみることをおすすめします。それだけで、自分がいま何にひっかかっているのかが見えてくることがあります。
その1行が、最初のセッションのGoalになります。
AIコーチとは|人のコーチとの違いと、自分と話すノートの設計

AIコーチでできること・できないこと
AIコーチは、時間を気にせずいつでも対話できることが強みです。人のコーチのように予定を合わせる必要がなく、思い立ったときに話せます。
一方で、複雑な人間関係の機微を汲み取る力や、資格を持つ専門家としての判断は、人のコーチに分があります。自分と話すノートは、ノート・マップ・コーチの3つの機能が循環する設計になっていて、単発のAIチャットとはそこが違います。
自分と話すノートが守っている対話のルール
自分と話すノートがコーチとして対話するとき、いくつかのルールを守っています。自己否定が強い人には、まず助言より先に傾聴と安心を届けます。
本人が言っていない気持ちを断定せず、仮説として出します。本人の言葉を一般論に置き換えず、質問は一度に1つだけにします。
危ないサインが出たら、AIは答えるのをやめる
自分と話すノートには、希死念慮や自傷、被害を示す表現を検知したときに、通常の応答を止めるしくみが組み込まれています。その場合は、受けとめの言葉とともに、公的な相談窓口を案内します。
誤って検知した場合でも窓口を案内する方に倒す設計になっており、これは安全を優先した判断です。
価値観8軸で「何が満たされていないか」が本人にも見える
自分と話すノートには、成長・学び、挑戦・達成、貢献・役立ち、人とのつながり、安定・安心、誠実・信頼、楽しさ・心地よさ、自由・柔軟性という8つの価値観軸があります。合計は必ず400になるよう設計されていて、挑戦と貢献、成長と安定のように、対になる軸が押し合う構造になっています。
これによって、いまどの軸が満たされていないかが、本人にも見える形になります。
自分と話すノートの料金
自分と話すノートは0円で開始できます。個人向けはWeb版でベーシックが月額980円、ノート+が月額1,280円です。
iOSアプリ内購入では月額1,480円になります。法人版は1人あたり月額1,500円、1名から利用でき、初回30日間は無料です。
より詳しくは、AIコーチングとは何かと人のコーチとの違いでも解説しています。
コーチングとは何かについてよくある質問
Q. コーチングは意味がないと言われることもありますが、どうなのですか?
研究では、コーチングには5つの領域すべてで効果が確認されています。ただしICF倫理規定の5.2は、コーチングの価値について誇大な言明をしないことを求めています。
「意味がない」と感じる背景には、目的とコーチの相性が合っていないなど、別の理由があることが多いです。
Q. 資格がなくてもコーチングをしていいのですか?
日本にはコーチングの国家資格はありません。資格がなくてもコーチングを名乗ること自体は可能ですが、誰にどんな基準で認定されているかは、依頼する側が確認しておくと安心です。
Q. コーチングは何回くらい受けるものですか?
コーチングの回数は、目的によって変わります。Jonesの研究では、セッションの回数や期間の長さそのものでは効果に差が出ていないことが分かっています。
回数を増やすことより、1回1回の対話の質のほうが重要だと考えられます。
Q. 部下にコーチングをしたいのですが、上司でもできますか?
上司でもコーチングはできます。ただし評価する立場であることが伝わると、部下は本音を話しにくくなります。
評価のための対話ではないと、態度と言葉の両方で伝えることが必要です。
Q. 気持ちが落ち込んでいるときも、コーチングでいいのですか?
気持ちが強く落ち込んでいるときは、コーチングより先に医療機関や専門家への相談が必要な場合があります。ICF倫理規定の4.3も、コーチングから受け取っている価値に変化がないか注意を払い、必要であれば別の専門家につなぐことを求めています。
コーチングも、自分と話すノートのようなその他のツールも、医療の代わりにはなりません。
コーチングとは、答えを渡さずに答えに気づける状態をつくること(まとめ)
コーチングとは、答えを教えることではなく、本人の中から答えを引き出す関わり方です。ICFの定義も、Theeboomらの研究も、GROWモデルも、行き着く先は同じところにあります。
まずは無料の範囲で試してみることもできます。自分と話すノートは0円から始められ、個人は月額980円から、法人は1人あたり月額1,500円で初回30日間無料です。
売り込むためではなく、コーチングという対話を体験してみる入口として、よければのぞいてみてください。


コメント